サンクンリビングとは?メリット・デメリットや後悔しないポイントを解説
2026.08.03(更新)
2026.08.03(更新)

「家族が自然と集まるリビングにしたい」「開放感のある、おしゃれな空間でくつろぎたい」。
そんな理想を叶える間取りとして注目されているのが 「サンクンリビング」です。
床を一段下げることで空間にメリハリが生まれ、家族が思い思いの時間を過ごしながらも、自然とつながりを感じられる住まいを実現できます。
今回は、サンクンリビングの特徴や魅力、取り入れる際のポイントをご紹介します。
目次
サンクン(Sunken)とは「一段下がった」「沈んだ」という意味です。
サンクンリビングは、リビングスペースだけ床を20~40cmほど下げて設ける間取りのことを指します。
床を一段下げるだけで、壁をつくらなくても空間にメリハリが生まれ、リビングをゆるやかに区切ることができます。
また、床が下がる分だけ天井までの高さが増すため、実際の面積以上に広く感じられるのも大きな魅力です。
近年は吹き抜けやオープン階段と組み合わせる住宅も多く、おしゃれな住まいの定番アイデアの一つとなっています。
サンクンリビングと似た言葉に「ダウンフロア」がありますが、実は意味が少し異なります。
ダウンフロアとは、床を周囲より一段低くした空間全般を指す言葉です。リビングだけでなく、和室やワークスペースなどにも用いられます。
一方、サンクンリビングは、ダウンフロアの中でもリビングを一段下げた空間を指します。
つまり、サンクンリビングはダウンフロアの一種と考えると分かりやすいでしょう。
| サンクンリビング | ダウンフロア |
| 床を一段下げた空間全般 | リビングを一段下げた空間 |
| リビング・和室・書斎など幅広く使われる | リビングのみを指す |
| 空間全体の設計手法 | リビングのデザイン名称 |
最近では住宅会社でも「ダウンフロアリビング」と表現するケースが増えていますが、どちらもリビングを一段下げた空間を指していることが多く、実際の住宅ではほぼ同じ意味で使われることも少なくありません。

サンクンリビング最大の魅力は、開放感です。
床が下がることで視線が低くなり、天井までの高さがより強調されます。同じ天井高でも一般的なリビングより広く感じられ、圧迫感を軽減できます。
吹き抜けや大きな窓と組み合わせれば、さらに伸びやかな空間になります。

サンクンリビングは、段差そのものがソファやベンチのような役割を果たします。
段差に腰掛けたり、寝転んだり、子どもが遊んだりと、思い思いの過ごし方ができるため、家族が自然と集まりやすい空間になります。
人は適度に囲まれた場所や低い場所に安心感を覚えるといわれており、サンクンリビングが居心地良く感じられる理由の一つでもあります。

壁を設けずにリビングとダイニングを区切れる点も魅力です。
視線はつながったままなので開放感は損なわれず、それぞれが別のことをしていても家族の気配を感じられます。
「料理をする人」「宿題をする子ども」「テレビを見る人」が同じ空間で心地良く過ごせるため、コミュニケーションも生まれやすくなります。
ホテルライクな雰囲気や海外住宅のような洗練された印象を演出できることから、デザインにこだわる人にも人気です。
家具を置かなくても空間に立体感が生まれるため、シンプルなインテリアとも相性が良く、おしゃれなリビングを実現できます。
最も気になるのが段差です。
お子さんや高齢者のつまずきを防止するためにできる工夫もあります。例えば、段差に間接照明を設けたり、色を変えて視認性を高めたりすることで、安全性を向上させることができます。
また、高齢になると床から立ち上がるよりも段差に腰掛けた方が立ち上がりやすい場合もあり、一概にデメリットだけとはいえません。
ロボット掃除機は段差を越えられないため、サンクンリビングでは手動で移動させる必要があります。
掃除のしやすさを重視する場合は、コンセントや掃除機収納の位置まで考えて設計するとストレスを減らせます。
床を下げるため、通常の住宅より基礎や床組みが複雑になるケースがあります。
建築会社によって費用は異なりますが、設計内容によっては追加コストが発生することもあります。
見積もりの段階で確認しておきましょう。
一般的には20〜30cm程度が人気です。
深くしすぎると上り下りが負担になり、浅すぎるとサンクンリビングらしい立体感が薄れてしまいます。
実際のモデルハウスや、見学会などで体感しながら決めるのがおすすめです。
テレビやソファをどこに置くかによって使い勝手は大きく変わります。
設計段階で家具の配置までしっかりと計画しておくことで、「思ったより狭かった」「テレビが見づらい」といった後悔を防げます。
小さなお子さんが成長した後や、高齢になってからの生活も考えておくことが大切です。
必要に応じて将来的にリフォームできる設計にしておくと安心です。
サンクンリビングの心地良さを体感してみませんか?
サンクンリビングの魅力は、写真だけでは伝わりません。
実際にモデルハウスや完成見学会へ足を運ぶことで、空間の広がりや段差の高さ、家族との距離感などを体感できます。
気になる住宅会社があれば、ぜひ見学会へ参加してみましょう。

広島で人気の施工事例の一つが、ブルックリンスタイルを取り入れた住宅です。
アイアンや木目を組み合わせたインテリアに、一段下がったサンクンリビングを採用することで、空間全体に立体感と高級感が生まれています。
リビング横にはオープン階段を配置。2階にいる家族とも自然につながり、コミュニケーションが取りやすい住まいとなっています。
ダイニング・キッチン・リビングが緩やかにつながることで、それぞれが違う時間を過ごしていても家族の気配を感じられる空間に仕上がっています。

もう一つの事例では、吹き抜けとサンクンリビングを組み合わせています。
高い天井から光が差し込み、一段下がったリビングで家族が思い思いにくつろげる住まいです。
段差はベンチ代わりになり、子どもが遊んだり、大人が読書を楽しんだりと、多目的に活用されています。
「気付けば家族みんながリビングに集まっている」
そんな暮らしを実現した好例といえるでしょう。
一方で、小さなお子さんや高齢者との暮らし、バリアフリーを重視する場合には、段差の高さや安全対策について住宅会社と十分に相談することが大切です。
サンクンリビングは、床を一段下げるだけで開放感とデザイン性を高め、家族が自然と集まる居心地の良い空間をつくれる人気の間取りです。
もちろん段差による安全性や掃除のしやすさなど、事前に考えておきたいポイントもあります。生活スタイルや将来の暮らしまで見据えて設計すれば、毎日の暮らしをより豊かにしてくれる空間になるでしょう。
広島には、サンクンリビングを採用した魅力的な施工事例を持つ住宅会社が数多くあります。写真だけでは伝わらない広がりや居心地は、モデルハウスや完成見学会で体感するのがおすすめです。
理想の暮らしをイメージしながら、自分たちにぴったりの住まいを見つけてみてください。
家づくりの情報をまとめて比較したい方へ
執筆者:ひろしまの家編集部
広島県に特化した住宅情報誌「ひろしまの家」(2018年創刊)をはじめ、地域密着型の住宅雑誌を手がける編集チームです。
創業約40年、累計500冊以上の発刊実績を持つ出版社として、地場工務店の施工事例や家づくりの知識を取材・発信し、広島の住まいづくりを支えています。